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2007年10月 9日 (火)

『逃亡くそたわけ―21歳の夏』 出演:美波&吉沢悠インタビュー

「完全ロードムービーで、タイトルどおり、勢いのある映画になっています」『逃亡くそたわけ―21歳の夏』出演:美波、吉沢悠インタビュー

出席者:美波、吉沢悠

『逃亡くそたわけ―21歳の夏』  出演:美波&吉沢悠インタビュー

精神病院から逃げ出した2人の若者の逃亡劇を爽快に描いた青春ロードムービー『逃亡くそたわけ―21歳の夏』
絲山秋子の同名小説を、気鋭のクリエイター本橋圭太監督が映画化。
息のあった演技で絶妙のコンビを誕生させた主演の美波さんと吉沢悠さんにインタビュー。

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この映画は、青春映画でもあり、ロードムービーでもあると思いますが、おふたりはどういう映画だと思いますか?

■美波:「観た方に爽快感があると言われるんですが、そうだっけ?というのが正直な気持ちです。
私が演じる花ちゃんにはこれっぽっちの爽快感もなく、病院から抜け出して逃げても逃げても幻覚からは逃げられない。どこに爽快感があるの、と思っていました。
でも実際に観てみたら、音楽も最高に飛ばしてるし、車も飛ばしていて、どのシーンにも勢いがある。ああ爽快に見えるんだ、と思いました」

■吉沢悠(以下吉沢):「ぼくにとってはこの映画は100%ロードムービーで、僕たち自身も九州を上から下に、また下から上に…という撮影をしたので、本当に旅でした。
人間、旅に出ると、終わったあとに何か今後の人生の糧になるようなものが残ると思うんですけど、この作品も僕にとってそういうものになっていると思います。観てくれた人にとっても、見終わったときに旅のお土産みたいなものがあればと思います」


九州縦断ロケで印象的なエピソードを教えてください。

■美波:「20歳の誕生日を、九州の最南端で迎えたんです。薩摩富士を目の前にしてオレンジ色の夕日がぽとんと落ちてきて、その中で「くそたわけー!」って大きな声で叫んだら、そのまま「おめでとう」という声が聞こえてきて。
最高に気持ちいいシーンだったし、気持ちいい日だったんですが、そのテイクは撮り直しになりました(笑)。
もうすぐタイトルのように21になるんですが、撮影時は20歳の夏でした」

■吉沢:「僕は東京育ちなので、ふだんも東京のビルばかり見ている分、阿蘇の火口を見たときは感激しました。あれだけのスケールのものが日本にあるんだと思って。
日本人として感動したし、今回のロケでいろいろな土地を見て、日本にもすてきな場所がたくさんあるんだなと感じました。
その中でもダントツに阿蘇の火口が印象に残っています」


ハプニングもいろいろあったそうですが…?

■吉沢:「花ちゃんとなごやんが食事をしているシーンで、木下ほうかさんが急に現れるシーンがあるんですけど、あの外は台風だったんです。風やら雨やらすごくて。看板がガラスに突っ込んだりとか」

■美波:「たくさんの旅館やホテルを転々として、2日に1度のペースで移動していました。
こんな旅をしたことなかったので楽しかったです。
温泉も行けば、砂風呂も行けば、どこかに何か潜んでいるんじゃないかという旅館にも行ったり(笑)、楽しいとしか言いようがないです」

■吉沢:「いろいろ大変だったから、撮影隊もだんだんまとまっていったと思いますよ」


激しい花ちゃんとそれを優しく包み込むようななごやん。とても対照的でいいコンビでした。

■美波:「花ちゃんとなごやんの間にある空気も重要だと思うんです。お互い気持ちがちゃんと出せない中で、空気の会話みたいなものが、だんだん旅によって生まれてきたんじゃないかなと演じていて感じました。
スタッフともコミュニケーションはちゃんととっていて、なごやんと花ちゃんという役を、みんながすごく大切にしていたと思います」

■吉沢:「花ちゃんがなごやんを連れて行ったのは、たまたまなごやんだったと思うんです。それと同じように、今回たまたま初めて美波さんと共演して、ああこういう芝居をする人なんだと知って、このシーンはこうだよねって毎日話したり。
だから花ちゃんとなごやん、美波さんと僕ってリンクした部分はあったと思うし、本当に一緒に旅してるから、お互い成長できたんじゃないかな。それがうまいこと作品に反映されたのかなと思います」


監督ともいろいろ話し合ったのでしょうか?

■美波:「旅の前にたくさん話しました。あと監督は空気をうまく読んでくれていると思いました。花ちゃんって、私自身どこまでできるか、どうでるか、本番にならないとわからない部分もあったんですけど、そこは信頼してもらっているなという実感はありました」

■吉沢:「そうですね。すごく空気を大事にする方ですね。落ち着けるというか。やる側ってこれでいいのかなという不安も多少あると思うんですけど、それを大丈夫だって安心させてくれる監督なので、言葉ではないところで演出をされるんだなと思いました」


ふたりで旅館に泊まるシーンがとても印象的でした。

■美波:「あれは楽しかったけど、ちょっと悔しい部分もあるんです。
リハーサルのときから、なんだろうこの感情、この空気っていうのがあって。リハーサルと本番ではまたちょっと微妙に違ってくるんです。ワンシーンワンカットの長いシーンだから、何度やっても全部違うシーンになるだろうなと思いました。
次の朝のなごやんの叫び声には驚いたけどね」

■吉沢:「それまではカットが多い撮影が多かったんですけど、あのシーンだけ、監督が早い段階で決断したんですよ。ワンカットでいこうと。僕たちも気持ちが流れやすい部分もあるし、毎回違うかんじになるんです。そのときの空気があのシーンには活きていると思います」


では最後にみどころをお願いします。

■美波:「完全ロードムービーで、タイトルどおり、勢いのある映画になっています。花ちゃんのちょっとぶっ飛んでいるかんじも、とても爽快に描かれていると思います。ぜひ楽しみにしてください」

■吉沢:「映像もすごくかっこいいですし、音楽もリズミカルで、観たあとにスカッとしたね、という映画だと思います。映画館のほうが迫力を味わっていただけると思うので、友だちや恋人と劇場に足を運んでください」

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『逃亡くそたわけ―21歳の夏』
配給:シネハウス
公開日:2007年10月20日
劇場情報:Q-AXシネマほか全国にて順次公開
公式HP:http://www.cinehouse.co.jp/toubou/

(c)2007 シネハウス


■あらすじ
21歳の花ちゃんと名古屋出身なのに標準語を話すなごやんは、入院していた福岡の精神病院=“プリズン”を抜け出す。なごやんの車で九州を南下する旅が始まるが、どれだけ逃げても幻聴と幻覚は花ちゃんを追ってくるのだった…

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