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2008年5月30日 (金)

『築地魚河岸三代目』田中麗奈 インタビュー

“国民的日本映画の誕生!ヒロインを演じた田中麗奈インタビュー”

出席者:田中麗奈

『築地魚河岸三代目』田中麗奈 インタビュー

商社に勤めるエリートサラリーマン・赤木旬太郎は、ひょんなことから恋人・明日香の実家である築地魚河岸の仲卸店「魚辰」を手伝うことに。玄人たちの職場である魚市場で、素人の旬太郎が簡単に仕事をこなせるわけも無い。しかし、様々な人々と出会い、共に働くうちに、旬太郎は忘れていた“大切なもの”に気付き始める。
小学館「ビッグコミック」に連載中の同名コミックを映画化した『築地魚河岸三代目』。大沢たかお演じる旬太郎の恋人、明日香を演じるのは田中麗奈。既にシリーズ化が発表され、次期国民的日本映画のヒロインとなった田中麗奈さんにお話をお聞きしました。

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脚本を読んだ時の感想は?

■田中麗奈(以下、田中):「ホッとする作品だと思いました。登場人物が全員活き活きとしていて、家族の絆が丁寧に描かれていました。自然に笑顔がこぼれて、涙することが出来ました」


特に活きの良い登場人物、明日香をどんな人物だととらえましたか?

■田中:「自分のことよりも、家族や恋人の旬太郎、築地の皆のことを考えている優しい女性だと思いました」


演じるにあたって気をつけた点は?

■田中:「旬太郎を演じた大沢たかおさんと、実際にはちょっと年齢差があるので、恋人として違和感無く見えるように、普段の自分よりも大人っぽい感じでお芝居をしました。あと明日香はいろんな面を持っています。キャリアウーマンで、旬太郎と一緒の時は普通の女性。築地では小さい頃から可愛がられている妹みたいな存在です。明日香が持っている様々な面が、相手の役者さんと絡むことによって、自然に出れば良いなと思いながら演じていました」


似ているところはありますか?

■田中:「自分のことよりも人のことを考えるところは、似ているかもしれませんね」


逆にこれはないなというところはありますか?

■田中:「特に物凄い個性的な人ではないので、明日香に関してはないですね。ただ、旬太郎を平手打ちするシーンがあるのですが、あれはスゴイですね。明日香に流れる築地の血がそうさせたのかな?って思いました」


人情劇の割には自転車を漕いだり、嵐の中でずぶ濡れになったりします。結構ハードな撮影だったのでは?

■田中:「全然、大変じゃないですよ(笑)。今まで映画の撮影で、いろいろな体験をしてきました。ワイヤーで吊られたり、水の中に6時間入っていたりとか。瞬きしてはいけない役もありましたから、自転車を漕いだり、ずぶ濡れになるぐらい全然平気です!」


大沢たかおさんとの共演はいかがでしたか?

■田中:「大沢さんは真正面から、全身で役と向き合っていました。この役がどうやったら面白くなるか、このシーンをもっと豊かにするためにはどうしたら良いのか、常に何かを考えている方でした。お芝居を楽しんでいましたね。印象としては大人しい方なのかなと思っていたのですが、お会いしたらカラッとしていて、男らしくて、活気があって、赤木旬太郎を演じる要素がたくさんありました。ご一緒させて頂いて、本当に気持ち良かったです」


魚市場の兄貴的な存在である英二を演じた伊原剛志さんとの共演はいかがでしたか?

■田中:「通っている英会話のスクールが同じなんですよ。一緒に授業を受けていたことがあるのですが、伊原さんは英語ペラペラで、クールで、スマートな方なんです。だけど今回は、不器用で、ボソボソ喋って、スマートとは程遠い役です。それをナチュラルに、説得力を持って演じてらっしゃったので、すごいと思いました」


お父さんの徳三郎を演じられた伊東四郎さんとの共演はいかがでしたか?

■田中:「築地の頑固なお父さんを、思いっきり演じていらっしゃいました。伊東さんが作り出した空気は、この作品に大きな影響を与えていると思います」


続いて松原信吾監督ですが、60歳を越える大ベテランですね

■田中:「劇中、ジャズが流れます。これは松原監督のアイディアなんです。撮影中にこのアイディアを言われて、とても個性的でお洒落な方だと思いました。新しい発想がありながらも、人情や人の絆もしっかりととらえることの出来る、そんな素敵な監督です」


築地市場でのロケはいかがだったでしょうか?

■田中:「かなりスリリングでしたね(笑)。築地の皆さんのお仕事が優先ですから、邪魔にならないように撮影をしていました。すごい活気があって、目まぐるしいんですけど、それが当たり前なんですね。普段、私たちが寝ているような時間から、元気一杯にお仕事されている姿を見て、本当に感服しました」


今回の撮影で、魚や漁業に対する認識は変りましたか?

■田中:「“新鮮”という言葉がとても好きになりました。お魚を買う時に注意するようになりましたね。新鮮さが大切です」


好きなお魚は?

■田中:「なんでも好きですよ。昨日も丁度、金目鯛の煮付けを頂きまして、とても美味しかったです(笑)」


本作をご覧になってのご感想は?

■田中:「すごく良い映画で、爽やかな気持ちになりました。人が一生懸命生きている姿は、見ていて気持ちの良いものですね。ベタベタしすぎず、カラっとしているけど、繋がるところはきちんと繋がっている。そして、お魚も美味しそう!味わい深い良い作品だと思いました。日本映画史に残って欲しい作品です」


日本映画史に残るべく、シリーズ化が決定しました。『男はつらいよ』、『釣りバカ日誌』に続くような国民的映画のヒロインになったご感想は?

■田中:「なるべく老けないように、活きの良い明日香を長く演じられるように頑張りたいと思います(笑)」


やっぱり嬉しいですか?

■田中:「すごい嬉しいですよ!どなたが見ても“良い”って言って頂ける作品だという自信はあります。人に良い映画ですよね。だから長く長く続いて欲しいと思います」


この手の人情映画が最近なかったので、逆に新鮮ですよね

■田中:「ないですね。珍しいですよね。私も久しぶりに見ました。もしかしたらこういう作品に出演するのは、初めてかもしれません。新鮮だけど、懐かしい作品ですね」


このところ映画やドラマに多数出演されていますが、これだけの仕事量をこなすエネルギー源は?

■田中:「お芝居が好きですね。それがまずは真ん中にあります。あとは作品や素敵な共演者、スタッフの方々と出会えることや、いろんなことを勉強させてもらえることもエネルギー源ですね」


作品を選ぶポイントは?

■田中:「これはもう出会いですね。良いタイミングで、良い作品と出会えたら、積極的に参加させて頂きたいと思っています。物語が面白くて、役に共感を覚えるような作品に出演したいです」


全く共感できないような役に、手を出してみようとか思いませんか?

■田中:「全く判らないと難しいかもしれませんね。ただ、キャラクターにちょっとでも面白味を見出せれば、演じられると思います。例えば『ゲゲゲの鬼太郎』は猫娘の役です。妖怪なので、私とは行動パターンが全然違いますが、面白いキャラクターなので魅力を感じました」


先程、お芝居が好きとおっしゃっていましたが、女優業の魅力とは?

■田中:「なかなか一言では表現できないのですが、自分が好きなことを全身使って、時間をかけて、夢中になってやれることですね」


これだけ多くの役柄を演じてきて、飽きるようなことはないのでしょうか?

■田中:「飽きないですよ。自分はまだまだです。知らない世界もたくさんあります。もっともっと磨かないといけませんから、飽きるとかいう段階ではないですね」


常に新鮮な気持ちで役に取り組めているようですね

■田中:「常に新鮮な気持ちですし、常にプレッシャーも感じています」


今年は映画デビュー10周年ですが、この十年を振り返ってみていかがですか?

■田中:「年を重ねるごとに、責任のあるお仕事だと感じています。お金を払って見に来てくださるわけですから、中途半端な気持ちでスクリーンに映し出される訳にはいきません。最初は与えてもらったラッキーな環境で、ただ嬉しいという気持ちで何も判らずにやっていました。年を追うごとに、その価値というものが判ってきました。だから10周年ということで、逆に緊張しますね。スクリーンに映し出されるということは、本当に凄いことなんだと、自分に言い聞かせていかなくてはいけないなと思っています。慣れてはいけないですね」


それでは最後にメッセージをお願い致します

■田中:「笑って、泣けて、最後は爽やかな気分になれます。お金を払って見ても、絶対に満足のいく作品になっています。是非、ご覧下さい」


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『築地魚河岸三代目』
配給: 松竹
公開: 2008年6月7日 (土)
劇場情報: 丸の内ピカデリー2ほか全国にて
公式HP: http://www.uogashi3.jp/movie/


あらすじ
エリート商社マンの赤木旬太郎はリストラの陣頭指揮を任され思い悩んでいた。そんな時、恋人の明日香が家業である築地市場の仲卸「魚辰」と装飾デザイナーの仕事を掛け持ちで奮闘していることを知る。明日香を助けたい一心で「魚辰」を手伝い始めたものの、ド素人の身では足手まといになるばかりだった。それでも、活気に満ちた魚河岸に心惹かれるようになった旬太郎は、生き方を変える大きな決断をする。


取材・文:伊藤P

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