『ウォンテッド』ティムール・ベクマンベトフ監督 インタビュー
“これぞエンターテイメント!です”
出席者:ティムール・ベクマンベトフ監督

しなやかでセクシーなアクションを披露するアンジェリーナ・ジョリー、今までのイメージを一新させるタフガイを演じたジェームズ・マカヴォイ。このふたりが繰り広げるアクションを革新的な映像でみせるエンターテインメント超大作『ウォンテッド』。
CGに彩られ、見飽きてしまったアクションを新次元へと導いたのは、『ナイト・ウォッチ:NOCHNOI』、『デイ・ウォッチ』で独自のビジュアル・センスを披露したロシア人監督ティムール・マクマンベトフ。
ハリウッドに進出したマクマンベトフ監督にお話をお聞きしました。
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本作を監督されてみてのご感想は?
■ティムール・ベクマンベトフ監督(以下、ベクマンベトフ監督):「完成した映画が観客を魅了し、続編の可能性も出てきたことが、何よりも嬉しいです」
ハリウッドに進出するも、個性を出し切れずに終わってしまう監督が多いですが、そのような心配はありませんでしたか?
■ベクマンベトフ監督:「ハリウッドは自分のヴィジョンをしっかりと持ち、新しいアイディアを映画界にもたらしてくれる人材を探していました。個性が尊重されていたので、全く問題なかったです」
ロシアとハリウッドとでは、やはり映画の作り方は違いますか?
■ベクマンベトフ監督:「今までは製作と監督を兼任していましたが、本作では監督専任でした。国の違いというよりは、個人的な経験の相違になりますが、これが一番の違いですね。アメリカは部署ごとに責任者がいて、それをまとめるのが私の仕事でした。ロシアでは全部自分で管理していました」
監督に専念できた方が良いですか?
■ベクマンベトフ監督:「いえ、製作と監督を兼任して方が良いです。すべてに対して責任を持って作品と向き合った方が、情熱をより注げるので、もっと良い作品が出来ると思います」
影響を受けた映画監督はいますか?
■ベクマンベトフ監督:「フェデリコ・フェリーニ監督ですね。学生時代に見て感銘を受けました。ロシア人監督では『戦艦ポチョムキン』や『アレクサンドル・ネフスキー』を撮ったセルゲイ・エイゼンシュタイン、アンドレイ・タルコフスキーから影響を受けています。ジェームズ・キャメロン監督、リドリー・スコット監督も好きです」
『ウォンテッド』を手掛ける際に参考にしたものや、反映した要素はありますか?
■ベクマンベトフ監督:「原作者であるマーク・ミラーのヴィジュアルから大きな影響を受けています。あと、私自身が抱いているアメリカ人の日常生活の解釈を盛り込んでいます。私はアメリカで暮らしたことがないので、“アメリカ人の、特に若者の日常生活はこんな感じかな?”という感覚的な解釈です」
若者の日常生活をどのように解釈したのでしょうか?
■ベクマンベトフ監督:「オフィスで退屈な日々を送りながら、どうやったら新しい人生や未来を切り開くことが出来るのだろう?と物思いに耽っている若者が多いのでは?と思いました。このような若者にとって切実なテーマを入れることによって、本作をより身近に感じてくれると思いました」
素晴らしいアクションシーンでしたが、演出の際、気を付けた点は?
■ベクマンベトフ監督:「信憑性を持たせることです。劇中、弾丸が曲がったりします。この有り得ない原理に対して信憑性を持たせるために、ブラック・ユーモアや心理的な要素でアクションを味付けしました。アクションの中に登場人物たちの葛藤を反映させれば、観客も納得してくれると思いました」
アンジェリーナ・ジョリーとの仕事はいかがでしたか?
■ベクマンベトフ監督:「綺麗ですね。男性だけでなく女性をも虜にする魅力を持っています。目的を達成するためだったら、どんな苦難も乗り切ってみせるという覚悟を持って、仕事に望んでいるように見受けられました」
ジェームズ・マカヴォイの魅力は?
■ベクマンベトフ監督:「我々と同じ様に、どこにでもいる人物です。それが魅力です(笑)」
本作で目指したことは?
■ベクマンベトフ監督:「2時間という上映時間の最中、見ている観客が全てを忘れて没頭してくれるような娯楽作品を目指しました」
本作の魅力をズバリお願い致します
■ベクマンベトフ監督:「エンターテインメント。これに尽きます。鑑賞中だけでなく、見終わった後にも疑問が残っているので、それを解釈する楽しみもあります」
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プロフィール

ティムール・ベクマンベトフ監督
1961年、旧ソ連カザフスタン生まれ。多くのCM、テレビシリーズを手掛ける。92年『Peshavar Waltz』の演出と脚本を手伝うため映画界入り、01年にはロジャー・コーマン製作の下、米露合作『ザ・グラディエーターII ローマ帝国への逆襲』(未)を監督。翌年『エスケープ・フロム・アフガン』(‘02・未)を発表。そして、04年に監督・脚本を務めた『ナイト・ウォッチ:NOCHNOI』がロシア国内の興行記録を塗り替え、世界的な成功も収め高い評価を得る。この作品と続編にあたる『デイ・ウォッチ』の実績が認められ、『ウォンテッド』でハリウッド進出を果たした。
『ウォンテッド』
配給:東宝東和
公開:2008年9月20日
劇場:日劇1ほか全国にて
公式HP:http://www.choose-your-destiny.jp/
→『ウォンテッド』ジャパンプレミア
→『ウォンテッド』来日記者会見
©2008 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
取材・文:伊藤P









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