『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』来日記者会見
オスカー候補No.1の『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』で3年2ヶ月ぶりの来日!ブラピ、愛の本質を語る!!
日時:1月28日
場所:グランドハイアット東京 グランド・ボールルーム
出席者:ブラッド・ピット、デビッド・フィンチャー監督

『セブン』、『ファイト・クラブ』の名匠と主演俳優コンビによる最新作にして、作品賞、監督賞、主演男優賞をはじめ本年度アカデミー賞最多13部門ノミネートの話題作『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』の来日記者会見が都内で開かれ、『12モンキーズ』以来13年ぶり2度目、主演賞ノミネートは初となるブラッド・ピット、そして、初のオスカー・ノミネートを勝ち得たデビッド・フィンチャー監督が登壇した。F・スコット・フィッジェラルドの短編を原作に、80歳で生まれ、年を経るごとに若返って行く男ベンジャミン・バトンの数奇な人生の物語をつくり上げたハリウッドを代表する2人がユーモアたっぷりに撮影を振り返った。
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■デビッド・フィンチャー(以下:DF):「私たちのこの小さな映画のために集まってくださってありがとう(笑)」
■ブラッド・ピット(以下:BP):「これはたくさんの人々が集まって努力を重ねて出来上がった映画なんだ。プロデューサーやデビッドとも10年以上も前から温めてきたプロジェクトで、いわゆる古典的なエピック映画なんだけど、同時に未来を描いている映画でもあるんだ。2年前から撮影を始め、特に特撮関連ではデビッドが3年も費やしている。つまり、普通の映画の2倍のスタッフと2倍の時間をかけてつくった映画なんだ。自分で観てもとても感動した作品だから、この映画で来日できて本当に嬉しいよ」
アカデミー賞最多ノミネートおめでとうございます。一番嬉しかったことは?
■BP:「みんな大喜びだよ。演技、音楽、アクション、テクニカル、(フィンチャー監督にニッコリ微笑んで)演出面、あらゆる分野で成功したということだからね。だから何度も何度も観てほしいんだ。僕は3度観たけど、もう一度観るつもりだよ」
■DF:「みんなががんばったから成し遂げたことだと思っているよ。ただ、本来、映画と映画を比較するのは奇妙なことだと思うんだ。賞というのは嬉しいことだけどね」
ベンジャミンのビジュアルに説得力がありましたが、年代を追うことで特に気を遣った点はありますか?
■DF:「内面と外見の違いというのは難しいものがあったけれど、ブラッドと話し合う時間が充分あったからね、この年代はこうでなければならないという固定観念に縛られることなく、自分たちで楽しみながらつくり上げることができたんだ」
■BP:「何時間も何時間もメイクの椅子に座っていたからね(笑)」
■DF:「すべてブラッドのおかげだよ(笑)。そして、時間をかけて練り上げることができたのが良かったんだと思う」
■BP:「この映画の成功は、様々な経験の積み重ねなんだ。もちろんそれをまとめ上げたデビッドの功績は大きいよ。演じることで言えるのは、時の流れというのは誰もが経験することで、結局すべてのことはシンプルで普遍的ってことかな。だから、難しいということはなかった。逆に楽しかったよ。僕が演じたのは、今ここにいる誰もが共感できる経験だからね」
では、ブラッドさんが台本を最初に読んだ時はどんなイメージを描いたんですか?
■BP:「自分ではアイディアは浮かばなかったね。メイクの椅子に座って、才能あるメイクアップ・アーティストたちが彫刻を彫るみたいに僕の顔をつくっていったんだ。おかげで、この作品にスムーズに入って行くことができたんだよ」
ブラッドさんが一番気に入ったセリフを教えてください
■BP:「いくつもあるけど、そうだね、娘への手紙にある“物事を始めるのに遅すぎることはない”かな。もしくは、“稲妻に打たれたことを覚えているかね”というおじいさんのセリフだね(笑)」
ベンジャミンは愛するがゆえに愛する人の下を去って行きますが、もしお2人ご自身ならどうしますか?
■DF:「あれはあくまでもベンジャミンの運命なんだ。彼にとってはあれがごく自然な選択なんだよ。だからね、私の場合はどうかな、うーん、若くなって、どんどんいい男になって行くんだろう…」
■BP:「君はどんどんいい男になってるよ(笑)」
■DF:「ありがとう(笑)」
■BP:「愛というものの本質はそういうものなんだ。愛には必ず終わりが来る。それは逃れられないんだ。だからそこに辿り着くまでの時間や2人の関係を楽しまなきゃ。別れが来たときに絶望的になって、その関係にしがみつくんじゃなくて、価値を認めて受け入れることだね。でも、デビッドとは別れないよ(笑)。あと3本は一緒に映画をつくるんだ。この映画で3本目だから、次の4本目は絶望からつくることになるね」
それにしても、これまでの3本とも全く違う映画で毎回新鮮ですね
■DF:「そのつもりでつくってるんだよ(笑)」
相手役のデイジーを演じたケイト・ブランシェットさんとブラッドさんは『バベル』に続いての共演ですね
■BP:「実は『バベル』よりこちらのプロジェクトが先なんだ。彼女は最高の女優だよ」
ケイト・ブランシェットさんを起用した理由を教えてください
■DF:「(いたずらっぽく)前々から無名の2人を出してもいいと考えていたら、『バベル』が後から持ち上がったんだ」
ブラッドさんにとって、演じていて一番チャレンジングだった年代、あるいは楽しかった年代はいつですか?
■BP:「メイクなしで演じた年代は確かに楽だったけど、他が難しかったわけじゃない。この映画はビルディングを建てるようなものだったんだ。ブロックを一つ一つ積み重ねて行くようなものだから、年代ごとに比較することはできないね。楽しかった年代として、強いて挙げるなら、ケイト演じるデイジーとのすれ違いの予感に満ちた流れとか、愛し合うシーン、そして別れのエピソードかな。観ているのと同じように演じる方も楽しい経験だったんだ。これだけ楽しい経験が続く映画は滅多にないね」
フィンチャー監督にとって一番チャレンジングだったことは?
■DF:「お金集めが大変だったからね、撮影は楽だったよ(笑)」
映画の中で数奇な人生を演じたブラッドさん、その後、実人生に変化はありましたか?
■BP:「どんな映画にも影響を受けるものなんだ。撮影に入っているときはプライベートの時間もずっとその作品のことが頭にあるからね。とくにこの映画では、大切な人とは、あるいは時間とは何かについて考えさせられたよ。ビデオゲームで最後に人が死んで行くのとは全く違って、すごく充実したことだったね(笑)」
ブラッドさんの実年齢の44~5歳で、ベンジャミンはデイジーとの劇的な出会いがありますが、ご自身では劇的なことが起こる予感はありますか?
■BP:「僕はすでに6人の子持ちだよ(笑)。これ以上ドラマチックなことはないと思うな」
■DF:「ブラッド・ピットと映画をつくれただけで充分ドラマチックだったよ(笑)」
短い時間に中味の濃い話を聞かせてくれたブラピ&フィンチャー監督は、どちらも“いい男”だと実感。ところで、会見を締めくくったのはブラピからプレス席へ向けての異例の逆質問でした。近場で子どもと大人が一緒に楽しめるスポットと、レストランを教えてとお茶目にリクエスト。世界No.1のセレブ・ファミリーは東京をどう楽しむのか…と、ワイドショー的好奇心をかき立てられつつお開きとなりました。
取材・文:齊田安起子
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『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
配給:ワーナー・ブラザース映画
公開:2009年2月7日
劇場:丸の内ピカデリー1ほか全国にて
公式HP:http://wwws.warnerbros.co.jp/benjaminbutton/
©2008 Paramount Pictures Corporation and Warner Bros. Entertainment All Rights Reserved.
あらすじ:
第一次世界大戦末期の1918年、ニューオリンズで拾われた赤ん坊は、80歳の老人だった。ベンジャミンと名づけられ、育ての母から惜しみない愛情を受けて育った彼は、年を重ねるごとにどんどん若返って行った。やがて船乗りになって広い世界へ飛び出し、様々な出会いと別れを繰り返すベンジャミンだったが、運命の女性デイジーへの愛は特別なものだった。
プロフィール:
ブラッド・ピット:
1963年12月25日、米国オクラホマ州生まれ。91年の『テルマ&ルイーズ』で注目され、以後、ハリウッドを牽引するスターの地位を着実に築く。95年には『12モンキーズ』でアカデミー賞助演男優賞候補に。主な出演作に『リバー・ランズ・スルー・イット』『カリフォルニア』『セブン』『ファイト・クラブ』『オーシャンズ』シリーズ、『Mr.& Mrs.スミス』、ベネチア映画祭主演男優賞に輝く『ジェシー・ジェームズの暗殺』などがある。製作会社プランBを立ち上げ、プロデューサーとしても活躍中。
デビッド・フィンチャー:
1962年8月28日、米国コロラド州生まれ。92年『エイリアン3』で長編監督デビュー。ブラッド・ピットとモーガン・フリーマンを主演に迎えた95年の『セブン』で俄然注目を集め、以後『ゲーム』『ファイト・クラブ』『パニック・ルーム』『ゾディアック』とユニークな作風で映画ファンの圧倒的な支持を集めている。本作『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』でアカデミー賞監督賞に初ノミネート。









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